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複数の時計(名探偵ポワロ) [アガサ・クリスティー]

今週は「名探偵ポワロ」ウィークです。

昨日の放送は、『複数の時計』

ポワロのもとにMI6に所属するコリンが協力を求めてくる。コリンの恋人フィオナは機密書類を盗んだ同僚を尾行し命を落とした。一方、派遣秘書のシーラは仕事に呼ばれた家で男の死体を発見する。

昨晩見終わったときのYuseumの感想は、
「はぁ。やっちゃったなぁ〜。」
でも、ネットで見る限り、今回のドラマの評判はそんなに悪くないようですね。
ならば[exclamation]
複数の時計 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

複数の時計 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2003/11/11
  • メディア: 文庫
是非、原作も読んでみてください[exclamation×2]
Amazonのレビューを見ても分かるように、原作の評価は非常に悪い(__*)
(もちろん、傑作・佳作の部類ではないけれど、それにしても悪い。)
おそらくそれは、
  • 人物や事件、建物の位置などが複雑に絡み合っているので、とても分かりにくい。
  • その上、冗長である。(クリスティー文庫で500ページ近くもあり、クリスティーの長編でも長い部類。)
  • 「複数の時計」の意味するところが、原作では・・・(後述)
が原因だと思われます。
今回のドラマは原作のポイントを簡潔にまとめて、ある意味ではスッキリさせており、皆さんもだいたいの内容は分かったと思いますので、この機会に原作の一読を。
原作では、今回のドラマで取り上げられなかった、
「エルキュール・ポアロの推理小説講義」
がありますので、それだけでも面白いですよ[わーい(嬉しい顔)]

原作は1960年代の作品であるのに対し、「名探偵ポワロ」のドラマはだいたい1935年前後に時代を設定していますので、いろいろ改変しています。
本作では「スパイ事件」が絡んでくるわけですが、原作は<米ソ東西冷戦状況>が背景にあるのに対し、ドラマでは<第二次世界大戦前のナチス・ドイツの台頭>が背景になります。

まず、コリン・レイス。
原作では「コリン・ラム」という名前(もっとも、これは偽名)ですが、今回のドラマでは秘密情報部のレイス大佐の息子という設定になっています。
原作では、『ひらいたトランプ』にも登場するのですが、ドラマ版(名探偵ポワロ ニュー・シーズン DVD-BOX 2)には登場しません( ´−`)

まあ、レイス大佐の息子という設定には異論を唱えませんが(・・)(。。)
今回のドラマでは、コリンの同僚で恋人のフィオナ・ハンベリーが登場しますが、フィオナはドラマ・オリジナルのキャラクター
彼女はスパイ事件の調査中[人影]に命を落とします[がく~(落胆した顔)]
そして、コリンは彼女の死ぬ直前の電話[電話]に真剣に取り合わず、賭け事に興じていました…[ふくろ]

これだと、コリンが「愚かな奴」だろヾ(゚Д゚ )ォィォィ
原作のコリンは、同僚の残した謎の記号[三日月]M61」(ドラマでは、これをフィオナが残している)の意味を探るべく、ウィルブラーム新月通り(クレスント)を調査していると、ミリセント・ペブマーシュの家からシーラ・ウェブが飛び出してくる、という「劇的な出会い」をするわけで、ドラマ版もその通りなのですが。。。
原作のコリンは、それまで女性に特に興味を持たなかったんですね。
そして、シーラにだんだん好意を持つようになる・・・[ムード]という展開。

ドラマ版を見た方は、
「フィオナを失って間もないというのに・・・、早すぎないか、コリン?!」
と思った方も多いのでは(´Д`υ)))
別にフィオナという女性を設定しなくても、
死んだ同僚は男性で、コリンの親友
とキャラ設定すればよかったんですよ。
その設定でも、コリンは苦悩できるわけだし。

[三日月]M61」の謎については、目の肥えた皆様ならすぐ分かるでしょう[ひらめき]
(エラリー・クイーンの某作にもありますよね(^^))

ちなみに、コリン・レイスを演じたトム・バークさんは、「シャーロック・ホームズの冒険」の初代ワトスンを演じたデヴィッド・バークの息子さん(≧◇≦)
  1. デヴィッド・バークは、『ヒッコリー・ロードの殺人』(名探偵ポワロ DVD-SET7)にてスタンリー卿を演じた。
  2. その奥さんのアンナ・コルダー・マーシャル(トム・バークの母親)は、『葬儀を終えて』(名探偵ポワロ ニュー・シーズン DVD-BOX 2)にてモード・アバネシーを演じた。
なんですね。スゴイ(; ・`д・´)

後は、本作のネタバレにつながるので、これから下の文章を読むときはご注意を!






今回の事件は「スパイ事件」と「遺産を巡る殺人事件」が複雑に絡み合っていたわけですが、今回のドラマ版。
「スパイ事件」については、まずまず上手く描写できていたかと思います。
(原作については、「ペブマーシュが実は・・・」がありますが、そこはいいでしょう。)

「殺人事件」の方は、あまり上手くなかったですね。
ハードカッスル警部を初めとする地元警察が間抜けすぎる(ーー;)
ハードカッスル警部のキャラクターは、(原作とは違いますが)ユーモラスで面白かったのですが。

第三の殺人
ああいう形で被害者を尾行していたのに、見逃してしまって被害者が殺されるハメになる、なんていくらなんでもアホだろヾ(・∀・;)オイオイ
(そして、加害者は殺人の手際が鮮やかすぎるだろ。。。)
原作でも尾行に失敗していますが、被害者は人混みに紛れた形で殺されるんですね。

そして、第二の殺人
ノラ・ブレント(原作では「エドナ・ブレント」。なぜ改名したんだろう(?_?))が、検屍審問で「ある人物」の供述に疑問を抱いたために、殺されるわけですが。
原作のエドナはもう少し頭の回転が鈍くて、その供述の意味するところが重要とは思わず、急ぎの要件ではないけれど、少し気になるので警部に公衆電話で相談しようとして、殺されました。
(さらにネタバレすれば、(以下、伏せ字)犯人に相談して、それで公衆電話で電話しようとした(伏せ字終わり)ところを殺されたのです。)
今回のドラマで殺されるノラはもう少し頭の回転が鋭くて、警部たちに、
「彼女は本当のことを話していないわ。」
と叫び、さらに公衆電話にて警察に電話までしているのに、警部たちは、
「署まで来い。」
「善良なる市民の訴え」を完全に無視して、後回し(‐_‐)
なんだかね〜。

そして、シーラ。
なんで、第一の殺人事件現場にあった、自分の「ローズマリーの時計」(そして、自分が不利となる証拠品)を、そのままずうっ〜と鞄[カバン]に入れてるねん(・_・?)
原作(なお、クリスティー文庫では「シェイラ」と表記)では、「隣りの家のごみ箱にほうりこんで」います。
また、その時計を発見したコリンがシーラに拳銃を突きつけるのはどうかと思いますが。。。
この2人、最初からやり直せるのかなぁ。。。

[4][1][3]に意味づけしたのは、よかったかな。
原作では「まるごと剽窃し」、本当に「独創性のかけらもない」犯行だったため、[4][1][3]には何も<工夫>のない、全く意味のないものでしたから[爆弾]

「名探偵ポワロ」での慣例どおりに、このドラマでは最後にポワロが登場人物を呼び寄せて推理を披露します。
(原作は違います。)
そして、「彼女」が口を割ることで解決するわけですが。
原作では彼女が「口を割りましたよ!」の一文で済ませていますが、このドラマでは彼女がベラベラ自白します(;・∀・)
うーん(‥ゞ
物的証拠がほとんどない事件なので、彼女がポロッと自白して陥落、はいいのですが、その後は共犯者のいない場所にてベラベラ喋らせておけばよかったかと思いますが。。。


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コメント 4

降龍十八掌

なるほど、なるほどぉ~。原作との違いがよくわかりました。
あの盲のババアは、犯人だとすぐに分かりましたけどね。・・・怪しすぎる!
by 降龍十八掌 (2012-02-08 19:16) 

Yuseum

降龍十八掌さん、コメントありがとうございます。
今日、明日もお楽しみください[じーっ]
by Yuseum (2012-02-08 19:52) 

れもん

こんばんは^^
警部のおバカさん加減には呆れましたね^^;
「複数の時計」、「4時13分」の意味づけがされていたのは評価してもいいのかなぁと思います(「複数の時計」が置かれていた本当の意味づけはないのですが…)。

もう一度小説を読み直してから、再度ドラマを観てみます^^

今夜は「ハロウィーン・パーティ」ですね。
オリヴァ夫人に期待!です^^
by れもん (2012-02-08 20:32) 

Yuseum

れもんさん、コメントありがとうございます[にこっ]
『ハロウィーン・パーティ』のオリヴァ夫人は相変わらずよかったですね[はーと]
by Yuseum (2012-02-09 07:15) 

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