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2018-10-19 ブログ記事「【ネタバレなし】この本はあなたの人生を変える? ー『カササギ殺人事件(上)』」の続きは、メイン・ブログ「メンタルバランスカフェ-ゆーじあむ」に掲載 [左斜め下]

「構想15年」は伊達ではない!ー『カササギ殺人事件(下)』…途中から【ネタバレ】あり[ひらめき]
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久しぶりに『新選組!』関連記事を書きました! [新選組!]

・・・でも、このブログではありません[どんっ(衝撃)]


「NHK大河ドラマ『新選組!』ファンに100の質問(誠百質)」を置いていたYahoo! ジオシティーズのサービスが終了するので、それをメインブログに移しました。→「誠百質」

そして、こんなブログ記事を書きました[左斜め下]



このブログにおける、過去の「新選組!」関連記事はこちらのカテゴリーをご参照ください。



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【ネタバレなし】この本はあなたの人生を変える? ー『カササギ殺人事件(上)』 [Mystery]

アガサ・クリスティへの完璧なオマージュ
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イギリスの出版業界ミステリ
21世紀に書かれ翻訳された謎解きミステリの最高峰といっても過言ではない。— 川出正樹氏
(上巻オビより抜粋)

控えめに言っても、2018年に最も読むべき謎解き小説の1冊が本書である。古典的探偵小説に関心を持っている人なら、その度合いはさらに跳ね上がる。— 杉江松恋氏

クリスティに限らず、シャーロック・ホームズや英国ミステリドラマ、ひいては本格ミステリ全般に関心のある方には是非読んでもらいたいミステリが登場しました[NEW]

One for sorrow, 一羽なら悲しみ、
Two for joy. 二羽なら喜び。
Three for a girl, 三羽なら娘、
Four for a boy. 四羽なら息子。
Five for silver, 五羽なら銀で、
Six for gold. 六羽なら金。
Seven for a secret, 七羽ならそれは、
Never to be told. 明かされたことのない秘密。

これは英国に古くから伝わるカササギ(magpie:マグパイ)の数え唄で、色々なバージョンがあるようですが、これからご紹介するアンソニー・ホロヴィッツ『カササギ殺人事件』Magpie Murders では上に記した歌詞が記されています。(英文は記されていませんが、翻訳からこのバージョンだと思われます。)


カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)

カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)

  • 作者: アンソニー・ホロヴィッツ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: 文庫

出版前から話題になっていたため、本の内容に関する情報を遮断して本作(上・下巻)を読みました。
深夜に読了し、興奮してツイート。

一番上の引用も、あながち誇張ではなかったです。

このブログ記事では、『カササギ殺人事件』に興味のある皆様のために、主に上巻について【ネタバレなし】でご紹介しますが、その前に。

作者アンソニー・ホロヴィッツについて


『カササギ殺人事件』は、アンソニー・ホロヴィッツがYA向け以外で初めて書いたオリジナル・ミステリのため、この作者についてご存じでない方もいるかもしれません。
そこで、まず作者についてご紹介します。
アンソニー・ホロヴィッツ - Wikipedia

小説家としてのアンソニー・ホロヴィッツ


ストームブレイカー (女王陛下の少年スパイ! アレックスシリーズ) (集英社文庫)

ストームブレイカー (女王陛下の少年スパイ! アレックスシリーズ) (集英社文庫)

  • 作者: アンソニー・ホロヴィッツ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/07/20
  • メディア: 文庫
アンソニー・ホロヴィッツと聞いて、私がイメージするのは「マルチタレントな人だなぁ」という感じ。
日本でも比較的知られているのが、YA向けの「女王陛下の少年スパイ! アレックス」シリーズ。
邦訳版は漫画家の荒木飛呂彦さんがイラストを手がけていますが、このシリーズ第1作『ストームブレイカー』は後に アレックスライダー [DVD]というタイトルで映画化されています。(この脚本もホロヴィッツが担当。)

シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫)

シャーロック・ホームズ 絹の家 (角川文庫)

  • 作者: アンソニー・ホロヴィッツ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2015/10/24
  • メディア: ペーパーバック
モリアーティ (角川文庫)

モリアーティ (角川文庫)

  • 作者: アンソニー・ホロヴィッツ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/04/25
  • メディア: 文庫

シャーロッキアンなら、アーサー・コナン・ドイル財団が正式にホームズシリーズの公式続編として認めた、この2作品の作者として知っているでしょう。(この2作に関連性はないので、どちらから読んでも構いません。)
私はこの2作を読んで、
「トリッキーな作品を書くなぁ。(特に『モリアーティ』。)」
という印象を強くしました。(なお、『シャーロック・ホームズ 絹の家』に関する拙ブログ記事はこちら。)

私は未読ですが、イアン・フレミング財団が公式認定したジェームズ・ボンドシリーズの新作『007 逆襲のトリガー』や"Forever and a Day"も書いており、こちらも完成度が高いようです。

007 逆襲のトリガー

007 逆襲のトリガー

  • 作者: アンソニー・ホロヴィッツ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/03/24
  • メディア: 単行本

脚本家としてのアンソニー・ホロヴィッツ

名探偵ポワロ

名探偵ポワロ Blu-ray BOX1

名探偵ポワロ Blu-ray BOX1

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: Blu-ray
名探偵ポワロ Blu-ray BOX2

名探偵ポワロ Blu-ray BOX2

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: Blu-ray
Amazonビデオで好評レンタル・販売中

私がアンソニー・ホロヴィッツという名前を初めて知ったのは、このデヴィッド・スーシェさんがエルキュール・ポワロを演じた「名探偵ポワロ」の脚本家として。
(余談ながら、「名探偵ポワロ」Blu-ray BOX3以降はまだ販売されないのかなぁ。)
一応、彼が手がけた脚本を以下に記します。彼の脚本作品は、上のBlu-ray BOX1,2で全部見られます。

短編:『100万ドル債券盗難事件』,『二重の手がかり』,『スペイン櫃の秘密』,『盗まれたロイヤル・ルビー』(クライブ・エクストンとの共作),『黄色いアイリス』,『死人の鏡』,『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』
長編:『ヒッコリー・ロードの殺人』,『ゴルフ場殺人事件』,『エッジウェア卿の死』,『白昼の悪魔』

バーナビー警部

現在、AXNミステリーでリマスター版が放送されている「バーナビー警部」(原題:Midsomer Murders)の初期シリーズについても、ホロヴィッツが脚本を書いています。その作品は以下の通り。
お恥ずかしながら、私は「バーナビー警部」を見たことがなかったので、この機会に見てみようと思います。
第1話 

刑事フォイル

そして、私も好きな「刑事フォイル」(原題:Foyle's War)では、その制作から携わる筆頭脚本家でもあります。
(余談ながら、NHKは残りの作品を吹き替え放送して、DVD-BOX3以降も(以下略)
刑事フォイル DVD BOX1

刑事フォイル DVD BOX1

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD
(Amazonでは11/3「ビデオの日」までお買い得なバーゲンセール中[exclamation×2]
Amazonビデオ:第1話『ドイツ人の女』〜第14話『生物兵器』までレンタル中。

「刑事フォイル」は第二次世界大戦下で警視正を務めるフォイルの渋い魅力もあって、なかなか見応えがありますが、結構トリッキーな謎解き要素もあって、それも面白い作品です。

ニュー・ブラッド 新米捜査官の事件ファイル

昨年AXNミステリーで放送された本作は、現在のイギリスが舞台。
新米刑事のアラッシュはイラン出身の両親から生まれた英国育ちで、新米捜査官ステファンはポーランド出身の英国第1世代ですが、そんな彼らがひょんなことから相棒を組むことになります。
英国社会が抱える社会問題も描かれ、まずまず面白かったです。
この放送に併せてホロヴィッツに電話でインタビューした下の記事もご参考まで。

さて、ここまでお読みになった方で『カササギ殺人事件』を読了された方なら、いろいろ{にんまり(・∀・)}されたところもあるのではないでしょうか。
前置きが長くなりましたが、いよいよ『カササギ殺人事件』について触れたいと思います。

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【Blu-ray/DVD化】黒井戸殺し←アクロイド殺し;アガサ・クリスティーと三谷幸喜のタッグ再び [アガサ・クリスティー]


今年4月に放送された「黒井戸殺し」。

アガサ・クリスティーの名作の1つ『アクロイド殺し』を映像化した作品ですが、今月中旬にそのブルーレイ/DVDが発売されます[CD]

黒井戸殺し Blu-ray

黒井戸殺し Blu-ray

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray
黒井戸殺し DVD




【9/19追記】Blu-ray/DVDに収録された劇中曲/エンディングテーマに関して、重大な追記を以下にしています。(放送時と曲が差し替えられています。)


三谷幸喜さんがアガサ・クリスティーの作品を脚本するのは、 オリエント急行殺人事件 ブルーレイBOX [Blu-ray]に続いて2作目。

前作の主人公エルキュール・ポワロならぬ、野村萬斎さん演じる名探偵・勝呂武尊(すぐろたける)が本作にも登場します。


(注)このブログ記事では原作及び「黒井戸殺し」のネタバレはしないように注意はしているつもりですが、勘の良い方はこれを読んだらそれに気づくかもしれません。 その場合は、ごめんなさい(m_m)


『アクロイド殺し』は映像化不可能とよく言われます。今回の放送前にもそのように宣伝されていました。

(・・・と言われながら、後に示すように過去にも映像化作品はあるのですが。。。)

それは、原作の読後感と同じような印象を映像で表現するのが難しいからです。


「黒井戸殺し」を既にご覧になった方はご存じですが、この物語は最初にシェパード医師ならぬ、大泉洋さん演じる柴平祐が、勝呂武尊に事件のことを記録した手記を手渡すところから始まります。

ドラマの語りも柴平祐(大泉洋さん)。

これは原作の構造を考えれば不思議ではなく、原作もシェパード医師を語り手とした一人称小説で、その医師がポワロに事件のことを記した手記を預けるシーンがあります。

その手記には未亡人のフェラーズ夫人、「黒井戸殺し」では唐津佐奈子(吉田羊さん)が変死したところから始まり、柴医師は殿里村(原作ではキングス・アボット村)唯一の医者であるため、その検死に呼び出されます。

唐津佐奈子は村一番の名士、黒井戸禄助(遠藤憲一さん;原作ではロジャー・アクロイド)と恋仲にあった、というのは村では周知の事実でした。

その黒井戸禄助が自宅の書斎で殺されます!

彼の義理の息子である兵藤春夫(向井理さん;原作ではラルフ・ペイトン)の失踪[ダッシュ(走り出すさま)]…、柴医師が事件の夜に見かけた怪しい復員服の男[人影]

柴医師は名探偵・勝呂のワトスン役(助手)として事件を調査することになりました。

「黒井戸殺し」の見どころ


配役変更があったとは思えない役者さんの素晴らしい演技


いきなり変化球から入ります[野球]

この「黒井戸殺し」は、本来であればもっと早い時期、昨年(2017年)には放送されるはずでした。

しかしながら、昨年6月に俳優K氏が不祥事を起こして無期限活動休止。

K氏は「黒井戸殺し」にも出演していたのですが、この作品も危うくお蔵入りになるところでした。。。


K氏の代役として起用されたのが寺脇康文さんのようです。

(秘書・冷泉茂一役;原作ではジェフリー・レイモンド)

「黒井戸殺し」をご覧になった方はお分かりのように、この秘書が登場するシーンは結構多く、しかも複数の俳優さんとの絡みもたくさんありました。

話によれば、皆、人気俳優であるため、再度結集する時間がなかなかとれず、最終的には昨年末の大晦日に集合してもらって、まとめて取り直しされたようです。

そんなトラブルがあったとは思えない、俳優さんの素晴らしい演技に注目してみましょう。

また、取り直しされなかった(であろう)シーンと比較してみるのも、面白いかもしれません。

原作の再現度に注目


「黒井戸殺し」は、設定こそ昭和27年の日本に置き換えられていますが、可能な限り原作を忠実に再現しています

実は、「黒井戸殺し」を見るまでは、期待は高かったものの少々心配もしていました。

前作の オリエント急行殺人事件 DVD-BOXは第1夜と第2夜に分かれており、第1夜は原作を忠実に描き、第2夜はそれを犯人側からの視点で描いたオリジナルの内容でした。

しかしながら、第1夜は単に原作を表面的になぞった冗長なものであったし、第2夜のラストは三谷幸喜さんらしいコミカルな結末で、その部分は問題ないのですが、第2夜の中盤で「ある登場人物」が発した「あるセリフ」がどうにも私的には受け入れられないものであったため、あまり評価していません。

脚本が三谷さんなので、ある程度喜劇的になるのは三谷さんの真骨頂であり、そこが大きな魅力で三谷作品の多くは私も好きですが、「オリエント〜はちょっと[バッド(下向き矢印)]でした。


一方、「黒井戸殺し」は、「こんな『アクロイド殺し』が見たかった![グッド(上向き矢印)]と、私を満足させるものでした。

本作品も155分、昨今の長編ドラマにしては長いです。(そして、それに加えて途中からCMも長く、多くなった。)

この長さが影響したのか、あるいは前作の「オリエント急行殺人事件」が私のようにお気に召さなかった方が多かったのか、はたまたちょうど「黒井戸殺し」が放送された時期にアガサ・クリスティー原作の日本製ドラマが重なったのが原因なのか、本作の視聴率はあまりよくありませんでした

けれども、私が知る限り、「黒井戸殺し」を実際に視聴された方の評価は概ね高かったように思われます

155分という長さも意味のある長さであったし、最後まで冗長になることなく楽しめました。(少しテンポの悪い箇所はありましたが。)

視聴率が悪かったということは、まだこのドラマを見たことがない方も多いということなので、この機会に是非見てみてください。

喜劇的だと思われたシーンが実は…


先程、「原作を忠実に再現」と記しましたが、いくつかの改変もあります

そのうち大きなものは「犯人の動機」の改変が挙げられるでしょう。

これは、日本の刑事ドラマ的と言えば日本的な改変とも言えなくはないですが、この動機の改変に伴い、ある事実を付加したことで、

「それまでコミカルなシーンだと思って微笑ましく見ていた部分が、実は悲劇の前触れを表すものであった」

という衝撃的な事実を突きつけられ、言葉を失いました。

そして、名探偵・勝呂武尊が最後に見せた姿に、前作にはなかった名探偵の苦悩を垣間見ることができました。

三谷幸喜、恐るべしです。

三谷さんの「オリエント急行殺人事件」を改めて見返してみたら、以前とは違った見方ができるかも?と思い、「黒井戸殺し」を見た後で オリエント急行殺人事件 DVD-BOXを結局買ってしまいました(o´∀`o)ノ[CD]

勝呂のカボチャ投げは必見


「黒井戸殺し」の始めの方で出てくる、柴医師に向かってカボチャが飛んでくるシーン[exclamation]

コミカルなシーンの1つですが、これは原作にもあるシーンですし、これから紹介する他の映像化作品にも出てきます。


『アクロイド殺し』の他の映像化作品


『オリエント急行の殺人』は多数の映像化作品があるし、『そして誰もいなくなった』もいくつかの映像化作品がある(このリンクでは触れていませんが、日本製のドラマも好評でしたね)のに対し、同じくクリスティーの代表作と言われる『アクロイド殺し』の映像化作品が少ない理由については、先に記したのが要因と思われます。

しかしながら、全くないわけではありません。

舞台ではありますが、ポワロ舞台化の記念すべき第1作であり、アガサ・クリスティーの舞台デビュー作でもあるのは、1928年に「アリバイ」と改題された本作です。(原作が発表されたのは1926年。)

・・・クリスティーがこの舞台を気に入ったかどうかはさておき。

「アクロイド殺人事件」


名探偵ポワロ Blu-ray BOX2

名探偵ポワロ Blu-ray BOX2

  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: Blu-ray
名探偵ポワロ 全巻DVD-SET

(注:「全巻」とあるのは「ニュー・シーズンに入るまでの全作品」という意味で、このDVD-SETには後期の作品は収録されていません。)→ハピネットさん、そろそろ後期の作品のブルーレイ化もお願いします(^∧^)

#46 アクロイド殺人事件(Amazonビデオ;有効期間はあるが無料レンタル可)


デヴィッド・スーシェがポワロを演じる「名探偵ポワロ」シリーズは、アガサ・クリスティーのポワロ物のほぼ全作品を映像化しているので、『アクロイド殺し』も映像化されています。

本作でも手記が最初に登場しますが、「黒井戸殺し」とは違って、既にポワロさんが手記を入手しており、それをポワロさんが読んでいくところから始まります。

このシーンを初めて見たときは、

「不可能と言われた『アクロイド殺し』の映像化に真正面から取り組んでいる!」

と興奮したものでした。

しかしながら。

最後に《ドンパチ》[爆弾]が始まり、終わってみれば「名探偵ポワロ」の中でも1,2を争うほどのワースト作品でした。

「ああ、あの原作のニュアンスを映像化するのは難しいねぇ。。。」

と嘆いたのを覚えています(´・ω・`)


追いつめられた犯人が勝手に銃をぶっ放すだけなので、厳密には《ドンパチ》[爆弾]ではありませんが、「名探偵ポワロ」の短編 #17 安いマンションの事件(Amazonビデオ; 名探偵ポワロ Blu-ray BOX1名探偵ポワロ 全巻DVD-SETにも収録)で、米国流に銃で解決しようとするFBIのバート捜査官に対して、同じ銃を使うにしても小洒落たトリックを使って事件を解決するポワロさんを見た後では、とても同じ脚本家(クライブ・エクストン)による作品とは思えません。

この作品から制作陣に少し変化があったので、何か(脚本家に)圧力がかかったのではないのか、と勘ぐりたくもなります。

ミステリチャンネル(現AXNミステリー)で放送された「ポワロと私〜名優デビッド・スーシェは語る」( 名探偵ポワロ Blu-ray BOX1名探偵ポワロ 全巻DVD-SETに収録)で、日本にやってきたスーシェさんが、

新作の『アクロイド殺し』も素晴らしい作品です

と話していましたが、これはちょうど「アクロイド殺人事件」が放送間近であったので、リップサービスも含まれていたのでしょう。

後にスーシェさんの自伝 Poirot and Me(Kindle版)に、

クランクアップ後、何かが欠けているように感じた。なぜそう感じたのか正確には分からないが、おそらく私の期待が高すぎたことも関係あったのかもしれない。大団円は刺激的で予期しないものであり、—それは素晴らしいものになるはずであったが、どういうわけだか、何かが欠けていたのだ。」(拙訳)

と記されています。

「アクロイド殺人事件」は、日本での初放送は2000年ですが、今でもAXNミステリーシネフィルWOWOWで放送されたり、GYAO!でも無料配信されることもあります。

「Неудача Пуаро」


これについては、


に詳しいです。

2002年のロシア・ドラマ。全5話。

一応、YouTubeにて見ることができるようです。








YouTubeにある動画は英語字幕さえないので(最初と最後にスポンサー?による英語のナレーションが入るので、英国圏で放送されたものとは思われますが)、ロシア語が分からない私には詳細はさっぱり分かりませんでしたが、ほぼ原作通りに話が進行している(のではないか、という)感じは伝わりました。

このドラマでは、シェパード医師が回想しながら何かを書いているシーンから始まります。

全5話で4時間30分近くありますが、お時間のあるときに見てみるのもよいかもしれません。

先に記したように、カボチャ投げのシーンもありますよ。


また、エンドロールにて以下のように、ジャズやシャンソンのスタンダード・ナンバーが流れます[音楽]。これも本放送で流れたのかどうかは定かではありませんが。

(第1話)Smoke Gets In Your Eyes(煙が目にしみる) | Paul Whiteman(1934)

(第2話)Mon Homme(私の男) | Mistinguett(ミスタンゲット;1920)

(第3話)Music Maestro Please | Tommy Dorsey(1938)

(第4話)Où Sont Mes Amants?(恋人たちはどこに?) | Fréhel(フレール;1935)

第5話のエンドロールはこのドラマのテーマ・ミュージック?のようでした。


この辺り、エンドロールでジャズの"Girl of My Dreams"(多分、Glen Gray & The Casa Loma Orchestra;1937[TV]と思われるが?)が流れる「黒井戸殺し」に雰囲気が似ています。


【9/19追記】既に「黒井戸殺し」Blu-ray/DVDのAmazonレビューにもあるとおり、放送時に劇中曲/エンディングテーマとして使われていた"Girl of My Dreams"(music & lyrics by Sunny Clapp)は、Blu-ray/DVDでは別の音源に差し替えられています[exclamation]

版権の関係なのでしょうけれど、これはかなり残念[exclamation×2]

(雰囲気が変わりますから。。。音楽って大事ですね[音楽]


…イヤな予感はしてたんですよ。放送時のエンドロールに、

「劇中曲/エンディングテーマ"Girl of My Dreams"(music & lyrics by Sunny Clapp)」

とはあったけれど、その歌手が記されておらず、この曲の出処もはっきりせず、


と、この記事を書いているときに思いましたから。

そういえば、三谷さんの「古畑任三郎」(これもフジテレビ)のDVDでも、放送時の音楽が使われずに別の曲に差し替えられていた作品がいくつかありましたね。。。

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