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ホームズ対ルパン [ホームズ&ライヴァルたち]

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※)2007/2/4:Amazonにレビューが掲載!

Yuseumは日本シャーロック・ホームズ・クラブ(JSHC)の会員ですが、月1回の会報「ベイカー街通信」(Nr. 318)に、会員の中村靖さんが「ホームズ対ルパン」というタイトルの研究書を出版したとありました。

Yuseumは昔からこのテーマに大きな関心があって、6年前にもメールマガジンでこれを扱ったことがあります(前編後編)。
(もっとも、Yuseumは6年前から進歩がないのですが(^_^;)

会報によると、中村さんの本は「二人のうまれから、性格、特徴、かかわった事件、冒険、恋愛、そして二人の『対決』までをさまざまな角度から比較検討したユニークな研究書。さらにこの二人の人物をとおして19世紀のヨーロッパが垣間見られる楽しい読み物」とありました。
これはなんとも魅力的で、期待大!

このブログでも「ホームズ vs. XXX」のエッセイを不定期連載しているYuseumは、いずれ"vs. ルパン"についても書こうと思っていたので、参考になると思って早速この本を購入しました。

ホームズ対ルパン―Sherlock Holmes vs.Ars`ene Lupin

ホームズ対ルパン―Sherlock Holmes vs.Ars`ene Lupin

  • 作者: 中村 靖
  • 出版社/メーカー: 新風舎
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本


読んでみての感想:うーん`s(-・-;)、思ってたような本じゃなかったなぁ。
研究本というよりエッセイで、ルパンとホームズに関心を持った方に薦めたい読み物ではありますが、入門書としては少々問題が・・・(後述)。

新風舎という出版社は自費出版を扱っている会社で、自費出版といえば最近では「第二の人生」を迎えた方が「自分史」を書くのが流行っています。
この本も中村さん自身があとがきで述べているように、中村さんの自分史であり、いかにホームズ物語、ルパン物語を楽しく読んできたかは、よく伝わってきました。
ただ、文章の体裁は「物語の引用」→「感想」みたいな感じで、どちらかといえば研究書というよりエッセイ的。

物足りなさが残るのは、アルセーヌ・ルパンに関する参考文献が全くないからでしょう。
JSHC会員なので、ホームズ関連の基本文献はおさえているのですが、ルパンに関する文献がない!
(たった2ページしか割いていない「ルパン三世」に関する文献は、3報もあるのにf^_^;)
まあ、ルパン関連の文献は確かに少ないですからね。
あと、底本がホームズ物語に関しては新潮文庫版で統一しているのに、ルパン物語は新潮文庫版創元推理文庫版偕成社版を使用しているので、「ルパン」と「リュパン」(創元推理文庫はリュパンなのです)が混在・・・(__;)
まあ、これも仕方ないんですが・・・。

ただ、アルセーヌ・ルパンに関しても、本国フランスでは新しい知見が出てきています。
例えば、ルパンファンなら知っている有名な逸話。
「ルパンは発表当時『ロパン』であったが、市会議員(ロパン氏)の抗議によりルパンに変更された。」
中村さんも著書にそれを紹介していますが、最近の研究ではそれがデタラメだということが判明しています。
怪盗紳士アルセーヌ・ルパン DVD-BOX6に封入されたリーフレットに、ルパン同好会会員の住田忠久さんが書かれているのですが、雑誌「ジュ・セ・トゥ」に掲載された第1作『アルセーヌ・ルパンの逮捕』ではタイトル通り「ルパン」として登場しています。
心の広い人物であったロパン氏は何の抗議もしませんでしたが、周りが面白がって上述の伝説が生まれたようです。

「ルパン同好会」については私も昨年入会しましたが、ホームページや広報機関等はありません。
従って、入会には少々ハードルが高いです。
とはいえ、集英社文庫の世界の名探偵コレクション10 (2)アルセーヌ・ルパンの解説(なお、この本は短編集「ルパンの告白」から一部短編を抜粋したもの)、並びにジョルジュ・デクリエールがルパンを演じた怪盗紳士アルセーヌ・ルパン DVD-BOX(全6巻) 1234に封入されたリーフレットに、それぞれルパン同好会のご案内が記載されているので、興味のある方はそれらをご参照下さい。

さて、本題から少しそれましたが、この本に対して少々苦言があります。
Yuseumとしては、これまでルパンかホームズのどちらかにしか関心のなかった方に是非推薦したい図書なのですが、困ったことにネタバレがあります

まあ、研究書だからある程度両作品を読んでいる人が対象で、従ってある程度のネタバレは仕方ないのですが、この本に興味のある方はそれまでホームズかルパンのどちらかにしか関心のなかった方もいると思います。
従って、例えばなんの前触れもなくルパン長編の傑作の一つ『813』『続813』の真犯人がいきなり記されるのは、やっぱりマズイと思います。
(まあ、『813』は真犯人を知っても読みどころはありますが、やっぱりあの真犯人には衝撃を受けてしまいますからねぇ・・・。ネタバレ無しの方が幸せかと。)

長々と書いてまとまりがなくなりました\(__ )

最後に、ホームズ、ルパンに関する情報を少し。
まず、ホームズ。
少々古い話ですが、光文社文庫の新訳全集の最新刊が発売されています。


この全集とハヤカワ文庫の新訳ルパン全集を揃えようという方も多いと思いますが、ホームズはともかくルパン全集は「10年企画」ですから、ちゃんと出版されるのかな?

そのルパン。
来月上旬に論創社から「アルセーヌ・ルパン戯曲全集」が刊行!
これには最近発見された「幻の戯曲」も収録されているようです。
楽しみ!!!

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コメント 8

NAO

ぉ久しぶりデス。前ヵら見てみたヵったオーメンを昨日借りて見てみました!面白ヵったデスょ!(*σゝ∀・)σ怖くゎなヵった(笑)
by NAO (2006-11-12 15:59) 

ゆーじあむ

NAOさん、オーメン見たんですか。
僕も見てみよ[どくろ]
by ゆーじあむ (2006-11-12 17:13) 

奈央

面白いヶど少し分からない所がぁる[きょと][はてな]そぅぃぇばyuseumサン、ホームページもってぃたんですネ!
by 奈央 (2006-11-12 19:20) 

茅ヶ崎住人R

私、人生最初に読んだミステリが
「ルパン対ホームズ」でした。
by 茅ヶ崎住人R (2006-11-12 19:25) 

ルパンシリーズ、小学生の頃、図書館で借りてはせっせと読みました。
改めてそろえて、読み直したいけれど。
じゅ、十年ですか・・・[あせっ]
by (2006-11-14 15:28) 

ゆーじあむ

>奈央さん、そうなんだ[きょと][はてな]
ホームページも遊びに来てね(^o^)/~~~
(マニアックだけど[あせっ])

>茅ヶ崎住人Rさん、nice!ありがとうございます。
そうなんですか[えーっ] 僕は何だったかなぁ[はてな]

>にこさん、nice!ありがとうございます。
1年に2冊で10年みたいですけど、早くも今年2冊出るのか微妙になっています[がーん]
by ゆーじあむ (2006-11-15 15:01) 

リュピニアン

アルセーヌ・ルパンの文献は結構色々あります。日本では名探偵読本「怪盗ルパン」がありますし、先日発売されたルパン物の戯曲3作品を始めて完訳紹介した「戯曲アルセーヌ・ルパン」にはルパン知識満載の解説と詳細な書誌が付いていて、解説と書誌だけで130ページもあります。
by リュピニアン (2006-12-09 07:45) 

ゆーじあむ

リュピニアンさん、コメントありがとうございます。
名探偵読本シリーズは確かに重要な研究本ですけど、如何せん古いですからね[はぁっ]
それに文献の絶対数は明らかにホームズの方が多い[がーん]

そんな中、ルパン同好会の住田さんのように、最新のルパン研究成果をどんどんメディアに発表していただく方は頼もしい限りです。
「戯曲アルセーヌ・ルパン」、ただいま注文中なので、手元に届くのが楽しみ[はぁと]
by ゆーじあむ (2006-12-10 09:55) 

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